あなたはクレディビリティがありますか?

クレディビリティ(credibility)とは「信義」とか「信頼」、「信用」という意味に近い語で、ビジネスの現場で仕事をしていくうえで非常に重要な意味をもつ言葉である。このクレディビリティさえあれば、もし仕事で困ったことが起きても、きっと誰かが助けの手を差し伸べてくれるし、反対になければ誰にも見向きされなくなるであろう。
 
ビジネスは常に相手があって成り立っている。自らの言動、あるいは自らの提供するサービスが相手に的確に伝えられ、それに対して相手が評価し、そこに信頼関係が築かれていく。そのためビジネスで生きていくには、このクレディビリティをもっていることが何よりも大切なことである。
 
昨今周りを見渡すと、このクレディビリティに欠ける人が目につく。例えば有るものを無い、できないことをできると平気で嘘をつく、そして相手を簡単に裏切ってしまう。これらは断じてしてはならないことである。
 
「いくら何でも、それはちょっと・・」というような信義にもとる行為をすれば、これまで築いてきたクレディビリティは一瞬に崩壊してしまう。

一方、できないことをできると言わないためには、自分の能力を知り、その限界をわきまえることも非常に大事なことである。
 
あくまでも一般論であるが、クレディビリティに欠ける人というのはコミュニケーション能力がなく、相手とのネゴシエートが下手な人でもある。また、確たる信念がなく周りの意見に左右される人もその類である。このような人を相手にしなければならなくなると、その後のビジネスの進行に支障をきたすことになる。
 
このクレディビリティはその人のそれまでの生き方から自然と身につくものであるし、概して本人もあまり自覚がないので、今更クレディビリティに欠ける人がクレディビリティ能力を身につけようとしても難しい面がある。しかし、少しでも身につくよう努力はするべきである。そうしないと何気ない振る舞いが後で致命的なことになりかねない。
 
したがって、クレディビリティをもち、さらにそれを大きくしていくためには、少なくとも「嘘をつかない」「相手を裏切らない」、そして「できないことをできると言わない」ことが絶対に必要なので、当たり前のことであるが、これらのことをしっかり肝に銘じて、日々実践するのが大切であると思う。ビジネスではクレディビリティや、それに基づく信頼関係が基本になければならないからである。